9月22日

4:15 モーニングコール
低血圧ではないけど普段の自堕落な生活が祟って朝起きるのが辛い。
しかしそれでも天河ツアー。眠気を吹き飛ばしたい気持ちで朝食に向かう。
私にとってこれが初めてのトルコ料理。
ホテルの朝食のバイキングだからこれといって特別な物が出ていたわけではないけど、前々から食べてみたかったエクメッキと呼ばれるトルコパンがあった。
中がフワフワ、外がパリパリで大き目のフランスパンのような形をしたパン。
これが世界一うまいといわれるパンか〜、と感動しながら食べる。
結局旅の間中、他の種類のパンも色々あったが必ずといっていいほどこのエクメッキを食べていた。
日本でも手軽に買える店があるかなぁ。
あと飲んでみたかったチェリージュース。
結構甘いので朝飲むよりも昼などに疲れたときに飲みたい。
チーズの種類がめちゃ多く、いろんな種類を少しずつ食べた。
残念ながらどれがどれなのかさっぱりわからなかったけど・・・。
白い生っぽいチーズが好み。
野菜がでかくて美味しいところもGOOD。
日頃の野菜不足をトルコで思いっきり解消しようと決意した。
しかしどこで食べてもきゅうりは皮が剥かれている。皮が硬いのかな?
寝ぼけて頭がボーーっとしていたにも関わらずご飯だけはしっかり味わう。

5:50
ホテルを後にしてアタチュルク空港に向かう。
もちろん日の出前なので市街地はうっすらとしか見えない。
運転手さんが何を思ったか国際線ターミナルに車を着けようとする。
おいおい。昨日来たばかりだっつーの。
「私もまだ寝ていますが運転手さんも寝ています〜」
現地ガイドのUさんは本当に面白い人だった。
無事に国内線ターミナルに車をつけ、空港内へ。
早速空港内のお土産やさんでタワナアンナ冠とタワナアンナ風ショール(本当はベリーダンス用腰巻?)を物色。イスタンブールだし空港だしで値段が高い。
リピーター組の皆さんのアドバイスに従いお土産などは地方で買うことに決めていたのでそこでは買わなかったが、値切る楽しさだけは堪能した。

7:00
イスタンブールをたち、一路ガジアンテップへ。
直接マラティアに行くもんだとばっかり思っていたので「どこですか?そこ?」状態。
地図を見て、かなりシリアの国境沿いだということが判明。
なんだか感慨深い。シリアなんてものすごく遠い国で行くことはもちろんのこと、近寄ることもないだろうと思っていたのに。
しかも地図によるとそのガジアンテップのすぐ下にあの「ハレブ」が。
ある意味天河ファンの第二の聖地でもあるハレブ。みんな行きたいんだろうな〜。
私が行きたいのはむしろビブロスとかベイダとかだけどさ。(エジプト以外でね)
小型の飛行機に乗り込むともちろん現地の人々しか乗っていなさそう。
しかしそこにアジア人らしきスーツの二人組みを発見。 アジア人とはいえまさか日本人じゃないだろうと思っていたら、持っていたクリアケースの中に日本の某英会話学校の会話集が入っていた。
わーお!こんなところでも日本人とご対面!

約1時間半のフライト中、お隣に座ったOさんとおしゃべりをしていた。
かなりあっという間のフライトだったけど途中からだんだんと広がる赤い大地に二人して感動。
「私の生きる天はこの赤い河のほとり、そしてこの赤い大地」というユーリのセリフが思い出される。



朝食。朝からモリモリ食べる。手前のお皿、手前から手時計回りにチーズ4種、でかいソーセージ(?)、ハム、焼きトマトのチーズ乗せ、小さいソーセージ、皮剥ききゅうり、ピクルス。
左側の皿がエクメッキ。その奥がチェリージュース。(写真 
トルコ航空国内線。小ぢんまりしている。機内で配られたサンドイッチが美味しかった。(写真◆

8:30
ガジアンテップ空港に到着。
到着そうそう初体験のものに遭遇。
そう、トルコ式トイレである。
一応事前に使い方などを本で読んでいたのでそこまで戸惑いはしなかったけど、「本当に流れるのかな・・・」とちょっとビクビク。無事流れました。
結局ツアー中、かなりの確率でトルコ式を使うことになる。
便座クリーナーを持ってきていたけど結局使わなかったな。

トイレから戻ると先ほど飛行機内でお会いしたサラリーマンの方々がいらっしゃった。
向こうもこんな場所に日本人のツアー客、しかもほとんどが若い女の子ということで添乗員さんに「どういうツアーなんですか?」と興味心身で訊ねてきたらしい。
その人たちはチョコレートメーカーの会社に勤めているらしく、ピスタチオやヘーゼルナッツなどの調査にやってきたらしい。
でもどこのメーカーなのか聞かなかったので、別れ際の「今度出たら買いますね〜」の言葉が嘘くさくなってしまった。いや、見かけたら買いますよ。きっと。

8:55
ガジアンテップ空港を出発。
お昼ご飯を食べるシャンルウルファに向かう途中、Birecikという村に立ち寄る。
目的はユーフラテス河見学。
4大文明発祥の地であるユーフラテス河。
ナッキーの故郷であるバビロニアや、ナッキーが老後を過ごしたカルケミシュに続いている。
そこに至るまでの道はおそらくイスタンブールなどとは大違いの町並みが続いている。
ピスタチオの木が続いているところは緑が多いが、他の山々はほとんど赤い土が覆っているだけの禿山。
各家々も立派な家もあるけれど廃屋のようなところもあり。
しかし洗濯物などを干しているということはやはりそこで生活している人がいるのだろうと。
残念ながらトルコについて乏しい知識しかないのでそれが生活水準のかなり低い人たちの暮らしぶりなのかそれとも地方都市ではまだまだそれが普通の生活なのか、はたまた地震などの影響で壊れたままになっているのかはわからなかった。

10:20
ユーフラテス河到着。
最初に思ったことは「結構小さい・・・」だった。
それもそのはず。ユーフラテス河といってもかなり上流なのでこれからだんだん下流になるにつれて川幅も広がっていくのだろう。
しかし美しい河だった。水は透明度があって、写真で見るとかなり青く見える。
小さな堤防があったので入ることは出来なかったけど、入ったらきっと冷たくて気持ちよかったんだろうな〜。
ナッキーの心の風景はいつまでもこのユーフラテス河だったのだろうか。
自分を売ったバビロニアを憎めど、美しいバビロンの都とこのユーフラテス河は忘れられなかったのじゃないかと思う。
いつまでもヒッタイトの地になじめず、「ヒッタイト帝国に住んでいればヒッタイト人」というキックリの言葉を聞いたとしてもナッキーには空しく響いたのだろうか。
などとナッキーへの思いを馳せてみた。



ガジアンテップからの道程には羊がいっぱい。時にはアスランに似た黒馬も(写真)
見渡す限りのピスタチオの木。まっすぐ行くとすぐそこがシリア国境(写真ぁ
途中に見えた看板。見えるかな?一番下、「カルケミシュ」です。(写真ァ
ユーフラテス河とBirecikの街並み。美しいです。(写真Α
ユーフラテス河。水が澄んでいます。入りたかった・・・。(写真А

12:05
シャンルウルファで昼食。
本日のメニューはトマトのスープ、この地方独特のスープっぽいサラダ、ナスのドルマ、ピスタチオたっぷりのデザート。それにアイランとサービスでチャイ。
トマトのスープはさっぱりしたお味。レモンを絞るとなおさらさっぱり。美味しい。
スープっぽいサラダは汁を完全に切って食べないと私にはちょっと酸っぱすぎた。
アイランはトルコに来たら一度は飲もうと思っていたヨーグルトドリンク。
ヨーグルトを水と塩で伸ばしているらしい。
日本で売っている飲むヨーグルトが大嫌いだけど郷に入れば郷に従えでとりあえず何でも挑戦してみようかと。
・・・量が多すぎるんですけど。
給食で出てくるようなステンレス?のボールにいっぱいのアイラン。分厚いスプーンみたいな、おたまみたいなのがついていた。これですくって飲めと?
まあさっぱりしていてこってりした肉料理と一緒に飲むにはいいけど、コップ一杯で充分です。
そして出ました。ナスのドルマ。
長さ30センチ以上ありそうな大皿にナス、挽肉、トマト、シシトウなどを焼いたもの、それに生の玉ねぎが所狭しと乗っている。
それを大きいクレープのようなもので包んで食べるらしい。
お店のおじさんが素晴らしいパフォーマンスで巻き方を披露してくれた。
早速食べようと思ったらその大皿が次々と運ばれてきた。
なんと一人一皿。いくら大食いでもこれはちょっと無理。
四苦八苦しながら包んで食べたけど、やっぱり食べきれなかった。
後にナス恐怖症の人まで出してしまう恐ろしいお食事。美味しかったけどね。 食後にデザート。
私のは中身の入ってないクレープをシロップにつけてその上にどっさりピスタチオをかけたもの。
たぶんトルコのデザートの中では比較的甘くない部類だと思う。だって食べられたから(笑)。残念ながらその前のナスのドルマでお腹がはちきれそうだったのでそれも完食できず。
その後、サービスでチャイが振舞われた。
トルコに来て初めてのチャイ体験。普段熱いお茶をあまり飲まないけど、トルコでは良く飲んだ。
熱いお茶が逆にさっぱりして美味しい。

食後に隙を見てしぎりあさんと一緒に現地ガイドのUさんとおしゃべりに。
と、言っても私はしりぎあさんとUさんとのお話を聞いていただけだけど。
トルコの民族についての考え方など、博識なお二人の話は聞いていて楽しかった。(しかし詳細は忘れた/死)

レストランから出る際にまたしてもトルコで初体験のものが。
それはコロンヤ。
「トルコで私も考えた」高橋由佳利 著 の中でも登場する謎の液体。
一応香水・・・なのかな?でも両手を差し出すとドバドバかけられる。
匂いは良く言えばレモン水?悪く言えばトイレの芳香剤といった感じ。
匂いに弱い私はちょっと苦手だけど、トルコの家庭には必ずあり、虫除けにもなる優れものらしい。



レストランの外観。おそらく観光客などは普段は来ない。(写真─
レストランのメニュー。しかしこの日はコース料理(写真)
メインの写真は撮り忘れた・・・。デザートのみ。ピスタチオたっぷり。(写真)
チャイ初体験Vv同じようなチャイグラスを購入。↓を参照(写真)

13:40
食後、一路マラティアへ。
ここまでは比較的まともな旅だったと思われる。
みんなのテンションもまあまあ。
しかしここから車内で天河CDが流れることによってもう戻ってはこられないあっち側の世界に行ってしまう事に・・・。(あっち側ってどっち側?)
「マラティアへ」ということでマラティア攻略編が収録されている巻から聞き始める。
井上ボイスのお気障な、もとい、素晴らしいセリフをバス中響かせると・・・笑えてしょうがない。
最初はみんな「きゃ――――!!」ってな感じで騒いでいたけど、そのうちだんだん静かになる。
私と千代ちゃんだけが「唇は私のものだ」なんてセリフを聞いて小さく爆笑していた。
この時は「皆さん朝が早かったからお疲れなのね・・・」と、静かになった理由を寝ているものだと思い込んでいた。
しかし違った。皆さん寝ていらしたのではなく「うっとり」していたのだった!!
スミマセン・・・うっとりのお邪魔をいたしておりました・・・。

これ以後、バスの中ではずーーーーっと天河CDが流れることになる。
天河CD自体面白かったが、それよりもそれを聞いて悶えまくっている人々が面白かった(爆)。
しかし後に私も5巻を聞き始めると人のことを面白がっている場合ではなくなった。
スピーカーにより近づくよう、椅子に片膝付いて半立ち上がりで関さんラムの声を聞いていたのだった。(でも関さんラムはちょっとイマイチ。もうちょっと軽さも見せて欲しい)

そしてこの後、イルの歌が耳にこびりついて離れなくなる。
今ならまだたぶん歌えます(笑)

途中アタチュルク湖、マラティア山などを眺めつつバスを走らせついにマラティアへ。
一端ホテルに荷物を置いた後ホテルの近くのアスランテペ遺跡へ。

17:55
アスランテペ到着。
「アスラン」=ライオン、「テペ」=丘。ということでライオンの丘と呼ばれるこの遺跡。
なんとなくユーリっぽくてカッコいいと思ったら、単にライオンの像の出土品が出たからなんだそうだ。
立地条件がいいらしく、さまざまな時代の都市の跡が何層にも折り重なっているらしい。
夕日が美しい丘の上の遺跡は本当に現役バリバリ発掘中で本来ならこんな中まで入れないそうな。
天河の中でもヒッタイトやミタンニは新興国だと言われていたけど、このアスランテペの遺跡もヒッタイトやミタンニよりもずっとずっと以前からある都市の遺跡らしい。
中には城壁跡が残っており、その近くにまるでナッキーが忍び込んだような抜け穴が。
(もしくはアリンナの大神殿の抜け穴?)
城が落とされるときなどに備えて抜け穴を作るのは古今東西同じなんだなぁ。



アスランテペの看板。たどりついた証拠。(写真)
入り口に出土品の写真が展示されている。(写真)
現役バリバリ発掘現場。約5000年前の地層?(写真)
空気が綺麗なのか、夕焼けがめちゃくちゃ綺麗だった。発掘現場を赤く染める。(写真)
ナキア様が入っていったような抜け穴。フラッシュたいても奥までは見えない。(写真亜

19:00
ホテル到着。
この日のホテルはアプリコットづくしのALTIN KAYISI MALATYA。
アメニティからホテルのキーまでアプリコットづくしで、ウェルカムドリンクもアプリコットジュース。フロントに置かれていた干しアプリコットが美味しかったVv
このホテルにはバスタブがないと言われていたが無事にあった。
小ぢんまりしているけど可愛いホテルで結構満足。
荷物を置いて早速夕食。
しかしお昼のボリューム満点の食事の後、全く動かずにただひたすらバスに乗っていただけだったのでみんなお腹が全く空いていなかった。
長時間のバス移動に酔った人もおり私たちが座ったテーブルのメンバーはわりとグロッキー気味。
偶然にも別テーブルに集まった人々は総じて若者。その日も元気一杯だった。 食事はまたもやボリューム満点の前菜。
生野菜のサラダ(ツアー中ほとんど毎回出てきた)。
メインディッシュにキョフテ(挽肉料理。ハンバーグより硬い感じ?)とシシトウの付け合せ。
デザートは・・・忘れた。
前菜で食べてみたかったピーマンのドルマを食べることが出来た。
見た目はスタッフド・ピーマンと似ているけど冷たい。(冷菜だから)。
中に入っているものも肉ではなくピラウ。(俗に言うピラフとは違うのだろうか?)
このピラウも食べてみたかったものの一つ。
これは美味しくてその後も好んで食べた。
メインディッシュのキョフテは想像していたより硬くて肉の味!という感じだった。
総じて素材の味を生かすレシピが多いのかも知れない。
付け合せのシシトウが恐ろしいほど辛くてついつい食べてしまったしぎりあさんがのた打ち回っていた。


食後、ホテルの目の前にある地元のスーパーに買い物に行く。
田舎の街にしては遅くまで開いているらしい。(と、いっても9時ぐらいまでだけど)
とりあえず会社へのみやげ用のエルマチャイのティーバッグを山盛りと、ついつい目を引いてしまう「カモミール」のお茶、ラズベリーのお茶などを購入。 チャイグラスが一客100円ぐらいだったのでセットで買ってしぎりあさんと分けたりした。
ここでほとんど義務であるお土産は買い尽くしたのでかなり得した。
後に同じ商品がイスタンブールの空港でも売られていたけど、値段は倍以上した。
レジでおつりがもらえていないということを主張したが全然通じず。
英語力のなさを痛感した。
後で調べたら小さな額はそもそもおつり自体が存在せずに切り捨てられるらしいということが判明。
小さな額とはいえトルコリラで言うと30000リラぐらい(たぶん)。桁数だけ見ると「こんなの切り捨てちゃっていいの?」と思うけどそういうものらしい。
レジのお姉さん、知らずにごねてスミマセンでした。

ホテルに帰ってきた後スーツケースに今日の戦利品(?)を詰めるさい、しぎりあさんにとても役立つ旅の知恵を教えてもらった。
最初に持ってくる荷物をスーツケースの半分ぐらいに収めるということはわかっていたけれど、私はその残り半分を全く何も入れない状態で持ってきた。(1日目の写真∋仮函
しかし、そこに小さなダンボール箱を組み立てた状態で詰めてくると、スーツケースの重量バランスも取れるし、何よりも壊れ物を詰めるのに便利!
今回のチャイグラスもその小箱を分けて頂き、ホテルのロビーでこれまた通じないへたくそな英語で注文して分けてもらった包装用の紙で包んで頑丈に梱包。(しかも結局包装紙をくれたのは親切なおじさんだった・・・。おそらく宿泊客)


こうして2日目の夜はどたばたのまま過ぎていった。



2日目のホテルのロビー。観光客はいない・・・。(写真院
部屋はアプリコット尽くし。(写真 魁
前菜モリモリ食べました。丸い皿の一番手前がピーマンのドルマ。(写真粥
キョフテとシシトウ。でかいシシトウがめちゃ辛い!(写真21)
買ってきたチャイグラスとチャイ。日頃使いっぽいチャイグラスがお気に入りVv(写真22)



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